それから次に差が大きいところが
補助費等なんですけれども、こちらについては
特別養護老人ホームを市の中に誘致する
補助金を出している市が多く、しかも金額が高いところからそれを計上している、市においてその
補助金を押し上げる要因となっておりました。
八王子市の場合は、既に広域型の特養は22施設ございますので、市内に特養を誘致する施策はとっておりませんので、こちらの費用は発生していないことが市の平均を下回っているということになっております。
結果としましては、本市において
老人福祉費は確かに26市の中では低いほうではありますけれども、その要因は何かといいますと、
社会資源などに恵まれているということと、それから市民の力を取り入れた活動を進めた施策の展開をしているというところが大きな理由と考えております。今後も大きな割合を占めるのが
繰出金なので、こちらはやはり
高齢者の皆様が元気でいていただければ
繰出金を多く出すということもないかと思いますので、
介護予防事業などを充実して、ますます
高齢者の方にお元気でいていただくような施策を考えていきたいと思っております。
8 ◎
村松徹委員長 市側の報告は終わりました。御質問はありませんか。
9 ◎
安藤修三委員 どうもありがとうございます。説明をお聞きして、要点がまとまっていて非常にわかりやすかったです。要するに、多くお金をかければ
利用者の
高齢者の方の
満足度がそれに比例して上がっていくということでもないと思うんです。なので、少ない経費でより多くの
満足度をということで、その方向性を非常に評価したいと思うんですけれども、ちなみに、
世論調査とか
利用者の
アンケート調査とかで、
高齢者の方を対象にしたもので、行政の
高齢者に対する
サービスの
満足度を恐らくはかられていると思うんですけれども、そういったものについても、例えば他市と比較をしていたりとか、そういった観点を入れて評価されているのかどうか。その点、確認させていただきたいと思います。
10 ◎
石黒高齢者支援課長 高齢者に対する
アンケート調査は、
八王子市の場合、3年ごとの
介護保険事業計画を作成する際に実施をしておりまして、やはりその中でも
満足度は高いという傾向はございます。今、その
アンケート結果を持ってきていないので数字をお示しできないんですけれども、そういうふうに認識はしております。ただ、他市との比較ということでの分析は今まではしておりません。
11 ◎
安藤修三委員 今、他市との比較をされていないということだったんですけれども、私も認識としては、
高齢者の方の
満足度は
アンケート結果を見ると比較的高いんだろうと認識しておりまして、ただ、それが今回のケースだと他市との比較で金額を比べられていますので、そういった指標についても、
満足度についても
一定程度、全ての面で合わせられないとは思いますけれども、ただ参考として、例えば
介護保険の
認定率の同じような6市との比較だったりとか、そういったものもこれから議論する中で参考として見ていけるようになるとよろしいかなと思いましたので、その点、申し上げさせていただきます。
12 ◎
山越拓児委員 分析した結果の御報告ですのであれなんですけれども、1つは、分析のもととなった生
データといいますか、そういうものも、この場でなくていいんですけれども、後で御提供をいただきたいと思います。
それで、分析の過程で、
介護保険で本市が全体としての
介護認定者の比率は平均的であり、その上で要介護2以上の方の割合が51.5%と他市よりも低い、
軽度者の割合が高いという結果についてお知らせがありましたけれども、その要因についてはどのようにお考えでしょうか。
13 ◎
山口介護保険課長 具体的な分析は行っておりませんけれども、
審査会等も含めまして第1次審査か第2次審査という中でも特に変更が多いということもございませんし、
介護予防を含めて市民の皆様が
介護状態にならないような、そういう努力をされている結果ではないかと考えております。
14 ◎
山越拓児委員 数字だけ見ると、どっちかわからないというのもあって、私どもとしてはこの間、
介護保険制度の改定の中で、より軽度に出るんじゃないかとか、こういう議論も途中してきたりしましたので、そこは今回の報告の分析の主眼ではないとは思いますけれども、引き続き注目をしていきたいと思っております。
それで、全体として
市民協働とか民間の力を活用した施策の執行ということでございましたけれども、逆にいうと、直営なり、直接給付の形が少ないというふうにも言えるわけで、今回の分析も生
データも確認しながら、そうした
高齢者の生活を支える直接的な市の事業としての運営だとか、あるいは
経済格差を是正する直接給付的な
制度設計なんかも、実情を踏まえて今後検討していくべきだと思いますけれども、お考えをお聞かせください。
15 ◎
石黒高齢者支援課長 市民に直接給付をする
事業費については、グラフの中で
扶助費に当たってまいります。
扶助費については、
八王子市は平均よりは若干少ない数字ではありますけれども、ほぼ平均的な数字と考えております。直接給付に対する事業ですけれども、それは必要に応じたものを必要な方にということは心がけておりますので、今後も引き続きそのような考えで行きたいと思っております。
16 ◎
村松徹委員長 山越委員にお伺いしますが、
先ほど所管に対しての要望がありました、今回の
老人福祉費の生
データの提示を願いたいという申し出がありましたけれども、これは
委員会に対する回答というか、提示をしてほしいという趣旨でございますか。
17 ◎
山越拓児委員 委員会共通として認識する必要があるということで、
委員長判断あるいは委員の皆様の御賛同が得られれば、
委員会宛てに提示をしていただきたいと思います。
18 ◎
村松徹委員長 それでは、今のこのような提案がありましたが、他の委員の皆さん、どうですか。こういうことで、
委員会として生
データの資料について提示をしていただきたいという要望にまとめさせていただくということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
19 ◎
村松徹委員長 ということでございますので、
委員会そのものは今日が集まる最後になる予定ではございますけれども、提示をしていただきますように所管にお願い申し上げます。
20 ◎
島内幸恵委員 すごく詳細に御説明いただき、ありがとうございました。お話を聞きながら、すごく内容が濃かったものですので、事前にこれをいただければ、先に目を通して、疑問な部分はあらかじめ質問ができたのかなと思うんですけれども、事前に机上に配付していた資料と今回いただいた資料と、基本的なことなんですが、事前に置くものの基準というのはあるんでしょうか。できたら事前にいただきたかったと思うのですけれども。
21 ◎
中條議事課長 資料なんですけれども、基本的には
開催通知とともにいただいているものであれば委員の皆さんの机上に置くんですが、資料が間に合わなかったり、
追加報告とか、そういう場合は当日という場合もございます。基本的には1週間前に配るようにはしています。
22 ◎
島内幸恵委員 わかりました。先ほど
山越委員からもっと詳しい
データが欲しいといった要望も、今新しく出たことだと思うんですけれども、事前にいただければそういった要望もできるかと思いますし、また、
委員会の場で深い議論ができるかと思いますので、次回からお願いいたします。
23 ◎
陣内泰子委員 かなり詳しい
データ分析をしていただいて、決算から見た
八王子市の
高齢者施策の一端が理解できるというところです。ありがとうございます。大変だったと思います。この
老人福祉費の算定に関しては私も個人的にやったことがありましたが、それは挫折してしまったので、ぜひ詳しい
データをきちんと見て、やはりこれはもう少し議論をする必要がある課題かなと思っておりますので、よろしくお願いします。
それで質問ですけれども、確認ですが、
介護保険事業に関しては、
認定率は平均、
軽度者の割合が多い、
重度者の割合が低いということが費用に関して引き下げる要因と分析されているんですが、
八王子市の
介護保険料はそういう意味ではどこら辺の推移にあるのか、教えてください。
24 ◎
山口介護保険課長 今日、たまたま東京都26市の
保険料のランクの表を持ってはきていませんけれども、基本的に中の上だと思います。高いところで区内はほとんど5,000円を超えていますし、今回4,898円だったんですけれども、
全国平均が4,992円でしたか、それよりも安いという状況でございます。
25 ◎
陣内泰子委員 やはり、個人の負担となる
介護保険料ですよね、それと
介護保険の分布です。どういうところにどういう人が多くいらっしゃるのか。やっぱりそれによっても
高齢者の
満足度とか
困窮度とかというのも違ってきますので、ぜひそういうことともクロスをしながら分析をする必要があるということを、今後の課題として指摘をさせていただきたいと思います。
それと、2番目のいわゆる
高齢者サービスに関しては
指定管理者制度を使うことによって、直営ではないというところです。それによって
利用料金制になっているので委託料の分が引き下がっているということですけれども、
山越委員からも指摘があったように、
八王子市としてその制度の同じような
サービスが同じように、その地域に密着した、より的確な
サービスが行われているのかどうか。これだけ広い市域の中で、全部が市の直営でというのも難しいかもしれないんですけれども、そういう横の同じ
サービスを提供しているところのいいとか悪いとかいう差があるというのは、やはり非常に問題にもなってくると思いますので、そこら辺の市としての役割を、お金の面だけではなくて、施策としてしっかりとやっていっていただきたいというのが要望です。というのは、やはり、特に
介護保険事業になった場合には、市の独自の裁量で
サービスをいろいろつくることができる、それが大きな自治の試金石でもあるということもずっと言われてきていることですので、その点ももっと指導力を発揮してやっていっていただきたいというのが要望です。
最後の質問なんですけれども、裏面に
配食サービス事業について、「本市では、市民力を活用しつつ
活動団体を支援する
協働事業の手法で実施している」となっているんですけれども、私はこの間、
配食サービス事業を見てきて、やはりどんどん少なくなってきているというのが実態、多分この間の決算のときにも質問したかと思うんですけれども、やっと少し上向いてきているところがあるという中で、大きくこの
配食サービス事業を市としてどう行うかというのが非常に揺れてきている。基本的には市の直接的な
サービスからどんどん離れるような形になってきているということを懸念をしています。やはり食べることというのは
高齢者にとっても一番楽しみの1つでもありますし、また、そういう中でその負担がどれだけ
高齢世帯に影響しているかというところが、
アンケートか何かでも1つのお弁当を御夫婦2人で食べるというような意見も出ていたのを記憶しておりますので、そこの分析もしっかりと今後の課題としてやっていただきたいと思いますが、これについて担当の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
26 ◎
佐藤健康福祉部主幹 御指摘がありましたように、やはり配食につきましては、栄養の面ですとか、あるいは見守りの面ですとか、非常に効果があると考えておりますので、これについては分析も含めて充実の方向では考えておりまして、どういった形でさらに業者をふやしていけるか、食数をふやしていけるかというところを検討していきたいと思います。
27 ◎
山口介護保険課長 先ほどの
保険料の関係で、ちょっと勘違いが……。東京都の平均が第5期4,992円。
全国平均が4,972円で、
八王子市は4,898円でございます。
28 ◎
村松徹委員長 ほかに御発言がなければ進行します。
次に、
保育料等の算定における寡婦(夫)控除のみなし適用について、市側から報告願います。
29 ◎
橋本こども家庭部主幹 それでは、
保育料等の算定における寡婦(夫)控除のみなし適用について、御報告いたします。本件は、
保育料等の算定におきまして、寡婦(夫)控除をみなし適用することにより、非婚の
ひとり親家庭の
自立支援、
子どもの置かれた経済的に不利益な状況の改善を図ることとしたので、報告するものでございます。
まず、2現状でございますが、
国民生活基礎調査によりますと、
母子世帯の
平均所得は252.3万円で、この額は全世帯の平均総所得の47%、児童のいる世帯の38%に過ぎず、
母子家庭の家計は総じて苦しいと言えます。とりわけ非婚の母子には
所得税法上の
寡婦控除の適用がなく、
所得税・住民税の算定はもとより、
所得状況に基づき算出される
保育料や
公営住宅家賃においても差異が生じる場合があります。税法上の寡婦とは、離婚・結婚・婚姻歴のあることを前提に規定されており、非婚の母子には適用されないこととなっておりまして、このように経済的に不利益な状況にあるというわけであります。
こうした中、
日本弁護士連合会から、非婚の母子に対し
寡婦控除をみなし適用することにより、
国民健康保険料、
公営住宅家賃等の算定に当たって非婚の
母子世帯の経済的苦境を救済するよう要望書が提出されたところであります。
ここで恐れ入りますが、資料の順序は前後しますけれども、裏面を御覧願います。6参考といたしまして、非婚
母子家庭の経済的な不利益の例として、婚姻歴の有無による年間負担額の比較を2つ、例でお示ししております。いずれも本市在住、
子ども2歳、市営住宅入居という設定で、例1は月収21万5,300円で、
保育料、市営住宅家賃ともに影響を受ける場合で、年間納付額の差は12万8,000円となります。また、例2は月収16万7,900円で、この場合は家賃は最低水準で影響を受けませんが、
寡婦控除の適用により住民税や
保育料がかからなくなる例で、年間納付額の差は20万円を超えることとなります。
恐れ入りますが、再度表面を御覧願います。3実施内容でございますが、これまで御説明いたしました非婚
母子家庭の経済的不利益の改善策といたしまして、
ひとり親家庭が生活していく上で影響の大きい
保育料、幼稚園就園奨励費
補助金等及び市営住宅家賃について、低所得の
ひとり親家庭を対象として
寡婦控除のみなし適用を実施することにより、負担を軽減するものであります。なお、非婚の母子についても同様の取り扱いといたします。
次に4影響額等についてですが、平成24年度実績数値で、
子どもを保育園に通わせている非婚のひとり親が273人おり、そのうち
寡婦控除をみなし適用することにより影響を受けるのが15人で、影響額は111万6,000円であります。また、幼稚園就園奨励費
補助金等につきましては12人中2人に影響があり、影響額は20万8,800円。市営住宅家賃につきましては10人中2人で、影響額は16万2,000円であります。
最後に、実施時期でございますが、
保育料及び幼稚園奨励費
補助金等につきましては、平成25年4月分から適用するものであります。なお、市営住宅家賃における
寡婦控除のみなし適用につきましては、明日の都市環境
委員会におきまして住宅対策課から報告することとなっております。
30 ◎
村松徹委員長 市側の報告は終わりました。御質問はありませんか。
31 ◎西本和也委員 ただいま御説明いただきました今回の
保育料等の算定における寡婦(夫)控除のみなし適用ということで、これまで不利益をこうむっていらっしゃった
母子家庭、なかんずく非婚の母子の方々に対しての優遇というか、これに対しては私も高く評価したいと思います。
今回、本市においてこの施策が行われるところでございますけれども、他市におきましてもこれが行われている事例はおありなんでしょうか。その状況などがおわかりであれば、お聞かせください。
32 ◎
橋本こども家庭部主幹 他市の状況でございますけれども、まず26市では現在実施している団体はございません。それから23区も同様で、都内では初となります。それから他県ですが、岡山市、千葉市、沼津市、松山市、高知市、高松市、朝霞市と、それから沖縄県で複数の市が行っているということであります。これにつきましてはいずれも
保育料のみの対応であります。朝霞市のみ
公営住宅家賃についても適用している状況でありまして、私どもはそれに加えまして幼稚園の関係の
補助金についても実施することとなります。
33 ◎西本和也委員 都内におきましては今回本市が初ということで、わかりました。今回、現状の説明の中で、
日本弁護士連合会から非婚の母子に対しての
寡婦控除みなし適用が要望されているということで、東京都、それから
八王子市に対しても要望なされて、沖縄県那覇市だとかというところにも日弁連から要望がなされているということで、そもそも要望を出されたとしてもそれを本市において実施する、なぜ実際やろうかと思い立ったのか、そういうところの経緯があればお聞かせいただきたいと思うんですけれども。
34 ◎
橋本こども家庭部主幹 日弁連からの要望書はいただきました。それから、NPO法人からも同様の趣旨の要望書をいただいているところであります。この要望書を契機に検討を始めたということでありますが、私どもの思いとしましては、先ほど来、申し上げたとおり、低所得層の非婚の母子に対して、我々、市として何か救済する手だてがないのかということを検討したときに、やはり市でできる範疇であればこれは直ちに措置をとるべきであろうということで、種々、庁内にも照会しまして、いろいろな
サービスはあるわけですけれども、その中でも本当に生活していく上で一番影響の大きい部分ということで、
保育料と市営住宅家賃に絞ってこういう適用をしようと考えたところであります。
35 ◎西本和也委員 そもそも国の制度である
所得税、税法の中で
寡婦控除の適用がなされていかなければならないと私は思うわけなんですけれども、そういう中で本市が国に先んじてこういう手だてを行って行かれたということに対しては本当に高く評価をしたいと思います。
今回、
保育料、幼稚園、それから市営住宅家賃ということで、本市でできることに対しては全力で取り組んでいこうという、その前向きな姿勢はすばらしいところでございますが、日弁連から
国民健康保険料の
寡婦控除みなし適用についても要望なされているところでございますけれども、
国民健康保険料が今回この中に入っていないというのは、何か理由がおありなんでしょうか。
36 ◎藤倉国民健康保険年金課長 以前はわずかながら、国保税料の算定方式においては住民税課税方式という形をとっている保険者もありました。そうしますと、控除を対象として算定するという形ではありましたが、現在では各種控除前の総所得金額に33万円を基礎控除して、残りの金額にそれぞれの保険者の税率をかけて算定するような方式をとっておりますので、こういった控除については対象とできないと考えております。
37 ◎西本和也委員 つまり、寡婦の方であれ、寡婦の方でなかったとしても、全ての方が平等であるという認識でよろしいですよね。
38 ◎藤倉国民健康保険年金課長 そのとおりです。
寡婦控除に限らず、扶養控除とか、全て対象としておりませんので、御質問者おっしゃるとおり、公平性は保たれているのかなと考えております。
39 ◎西本和也委員 こちらの現状の中にも御説明が書かれてありますけれども、
母子世帯の平均総所得が252万3,000円。これは全世帯の平均総所得の47%、半額に近いものであると。また、児童のいる世帯の38%、4割程度であるということで、家計的には非常に苦しい状況の中で生活をされている方が多いということがこの数字からもよくわかるわけであります。よく貧困の連鎖という言葉があるとおり、世代をずっとそのまま引き継いでしまうというところで、特にこの所得の低い方々というのは教育を受ける機会にもなかなか恵まれないというか、難しいというか、そういう中で一生懸命生活をされているわけでございますので、今回の本市におけるみなし適用を導入されたことは私も非常に喜ばしいと思います。
最後にお聞きしたいと思うんですけれども、これは副市長にお聞きしたいと思うんですが、今回、この導入に当たっていろいろな議論がなされたと思いますけれども、最後、やるぞと思い立った副市長の思いなど、ぜひともお聞かせいただければと思いまして、私からの質問とさせていただきます。
40 ◎村松満副市長 今回の
保育料算定における
寡婦控除のみなし適用でございますけれども、御理解、御評価をいただきましてありがとうございます。御案内のように日弁連からみなし適用についてはかなり前から要請を受けていたということでございまして、たまたま日弁連の中で議論された案件が
八王子市民であったということがございます。したがいまして、
八王子市長に対して個別具体に要請文が送られてきたと。そのほか、東京都知事でありますとか、関係の市幾つか、要請文が出されたということでございます。
これについて、内部でも十分議論をさせていただきましたけれども、基本的にはやはり日弁連の中でも指摘されていますように、
寡婦控除自体のあり方について税法上の議論をしっかりと国の側でやる必要があるということでございます。これは私ども、そのような認識を当然持っております。したがいまして、そういう制度がある以上は、それに準ずる所得基準、そういったものを導入しているわけですから、なかなかこれを簡単に「はい、そうですか」というわけにいかないというのが今までの状況でございました。
しかしながら、今回の案件につきましては、税法上は税法上の問題として、しっかりと議論していただこうという要請がございました。あくまで日弁連から私どもに要請があった中身というのは、今目の前にある貧困といいますか、同じ境遇にあるにもかかわらず、
子どもたちの経済的状況が非常に厳しい実態にあるという要請の内容でございました。したがって、法の制約の中で、法に反するわけにいきませんので、市としてどこまで市の裁量でできるのかということを内部でしっかりと検討させまして、その結果、日弁連の要請にほぼ合致するような形で、私ども市の判断としてできる範囲でやっていこうではないかということが、今回こういう判断に至った経緯でございます。
これからどういうケースが出てくるかわかりませんが、こういう基準を設けた以上はこの線で今後ともやってまいりたいと考えております。
41 ◎
島内幸恵委員 報告、ありがとうございました。私も説明を聞きながら、少子高齢化が進む中で、こういった非嫡出子に対する社会的支援の不備によって生むことがなかなかできない、そういった家庭を支援する大事な取り組みだと思っています。これも都内で初ということで、本当に
八王子市としてもすごく誇るべきことだと思っております。
そういった中で、今回
扶助費が出る、新たに支給されることになった以外に、現在、市で行っている
母子家庭に対する支援とか
サービスといった内容、どういったものがあるのか教えていただけますでしょうか。
42 ◎
橋本こども家庭部主幹 ひとり親家庭の支援といたしましては、手当関係ですと児童扶養手当、児童育成手当あるいは
ひとり親家庭の医療費助成制度等がございます。それから、母子
自立支援の、例えば教育訓練とか高等技能の資格を取得するときのための給付金等がございます。それから、
ひとり親家庭に対するホームヘルプ
サービス等もあります。それから、母子に対する貸付金、福祉資金貸付というような制度もございます。その他、例えば
ひとり親家庭に対してJRなどの割引やごみ手数料の減免等の
サービスがございます。
43 ◎
島内幸恵委員 ありがとうございます。本当に多岐にわたる
サービスがあるんだということを、今改めて確認させていただいたところなんですけれども、今回みなし適用されたもの以外の
サービスについて、今後、市はどのように取り組んでいかれるのか、お答えいただけますでしょうか。
44 ◎
橋本こども家庭部主幹 先ほど来、御説明しているとおり、市として取り組める、しかも低所得の方に一番影響の大きいということで、今回、
保育料、幼稚園、それから市営住宅の家賃、この3つに絞り込んだという経過がございます。
確かに市の行っている
サービスは、
所得税や所得額に応じてのものが多数ございまして、何から何までというわけにはまいりません。ということで、そういう何から何までの不平等を解消するのは、やはり
所得税法の改正を待たなければならない、国の議論を待たなければならないという判断で、直ちに救済すべきなのはこの3つだろうという判断をして、今回実施したところであります。
45 ◎
島内幸恵委員 ありがとうございます。その基準となっているのが
所得税であったり、税法にかかわる部分ということで、本当に国が率先して行うべきことがそのままになっているために、市が独自で取り組んで頑張っていただいている状況だとは思うんですけれども、今後も今回のみなし適用になったもの以外の
サービスについても、特段の取り組みを続けていただきたいと思います。
すいません、ちょっと戻るんですけれども、質問で、この4番の影響額等の部分で、非婚ひとり親数に対して、今回該当者数となっている、該当しない方というのはどういった方たちなんでしょうか。
46 ◎
橋本こども家庭部主幹 273人のうち、生活保護世帯あるいは非課税世帯、これが合わせて206人いらっしゃいます。これは
保育料がもともと0円ですので影響を受けません。それから、273人のうち35人は児童扶養手当の受給者以外になっています。つまり、所得がある程度高い方ということです。残りの32人のうち、17人は
保育料のみなし適用をしても、たまたま
保育料のランクは変わらなくて額が変わらないという方で、残り15人が今回対象になるということになります。
47 ◎
島内幸恵委員 ありがとうございました。では、先ほど申し上げましたとおり、また今後その他の
サービスについても取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
48 ◎五間浩委員 それでは、まず都内初の取り組みをされるということで、私も評価をさせていただきたいと思います。
それで、今回の制度展開を拝見いたしまして、やはり政治や行政が取り組んでいく1つの大事な方向性、都内初で行われるということで、評価をしつつも、またこれを新たな出発点として、さらに本市の子育て支援を充実していっていただきたいと願ってやみません。
私も市議会議員として2期目の活動をさせていただいているんですけれども、やはり1つには政治や行政はそういった困った方々を見つけ出してでも支援をしていく、助けていく、そういう姿勢もやっぱり必要なんだと思っておりまして、まさに今回の取り組みはそうした心といいますか、そういったものが感じとれる取り組みだと思います。
そこで、まず最初ですけれども、御説明の中で
日本弁護士連合会、そしてまたNPO等、そういう御要望がかねてからあり、そういうところにアンテナを張ってこれをキャッチをされて、本市として推進されたというお話ですけれども、例えばこの当事者といいますか、寡婦・寡夫、こういった方々で私が伺って承知している皆さんはあまり組織化されていないのかな、個人の思いという部分で御相談を受けることはもちろんあるんですけれども、本市の中では寡婦・寡夫、こうした方々の当事者の団体というようなものはあるんでしょうか。
49 ◎
橋本こども家庭部主幹 先ほど申し上げましたNPO法人、これがNPO法人シングルマザーズ・フォーラムとなっていまして、まさしくそういった方々のお集まりになっている団体のようです。その他の団体は承知しておりません。
50 ◎五間浩委員 ですから、初めに申し上げました政治行政の取り組むべき使命というのは、これからの時代、やはりそうした方々の声を伺っていくような、そんな意気込みでやっていただきたいのですけれども、1つにはやっぱり日弁連やそういう取り組みも非常に多とするものでございますが、市内の中でそういう寡婦の方、また寡夫の方々が、私の印象では、団体を結成して尽力されている方もいらっしゃるんだと思いますけれども、実際は団体に籍を置かずに、日常の暮らしの中で本当に頑張っていらっしゃる方々も多いと思うんです。
そういう意味で、2つ目ですけれども、いわゆるシングルマザー、シングルファザーの方を含めて、そういう方々の政策的な御要望というのは、どういうふうに本市は受けておられるのか。現状をお知らせいただきたいと思います。
51 ◎
橋本こども家庭部主幹 ひとり親家庭の支援制度は先ほどお話しさせていただきましたけれども、そういったことで窓口に何らかの形で御相談いただければ、それは可能な範囲で御説明させていただいていますが、そういった団体も承知しておりませんし、御相談をいただければということで、いろいろな相談の仕方は私どもの窓口以外のところでもお受けできますけれども、最終的にはこちらで承知している部分では、御相談をいただければ適切な御案内をさせていただいているという状況であります。
52 ◎五間浩委員 私は、今回の取り組みをさらに次に展開していくためには、団体という部分もありますし、個人の御要望という部分の2つに分けられると思うんです。それをこれから展開するという部分でお伺いしているわけですけれども、例えば私はこの
厚生委員会にこの2年間、今日は1つの区切りという部分もありますが、在籍をさせていただいて、本当に多く視察活動、意見交換の場をいただきました。懇談会等、やはりそういう方々の御意見を伺っていくというのは、会ってお話しするだけでも全然違う。そしてまた自分自身も施策的に深まりを感ずる部分がある。本市の中で例えばこのシングルマザーやシングルファザーの方々が、小さくてもグループを結成されて、いろいろな語らいをそういうところでされていると思うんです。例えばそうした団体と今後やっぱり定期協議といいますか、ある程度、年に1回ぐらい、どういう御要望、問題点がありますか、そんなふうに聞くようなリズムをつくっていただきたい。そんな思いもあるんですけれども、この点についてはどんな思いでおられますか。
53 ◎
峯尾こども家庭部長 今、母子・父子団体というお話でしたけれども、私の承知している限りでは
八王子オオルリ会という会がございまして、こちらは
ひとり親家庭の相互扶助というか、親睦を図るような団体と聞いております。こうした団体と不定期ではあるかもしれませんけれども情報交換などを行いまして、まずいろいろな御意見は伺っていきたいと思っております。
それからあと、
ひとり親家庭からの要望となりますと、やはり経済的に苦しいという部分もありますので、手当の増額であるとか医療費の助成の充実というような声はたくさんいただいているわけですけれども、1人で
子どもを育てられているという実態がありますから、相談するところがなかなかないというようなところもございますので、相談機能の充実をさらに図っていきたいと思っておりますし、さらにはやはり就労といいますか、就労に結びつくような支援、こういうことをしていきたいと思っております。
54 ◎五間浩委員 整理しますと、グループとか団体という部分、個人という部分で、双方向でこういう御意見をしっかりと承っていただきたい。福祉全般について言えることだと思いますが、しっかりとお願いしておきたいと思います。
それで、今回、4.影響額等の表がありましたよね。こういう1つのメニューが設定されて財政支出が今後伴っていく、そういう観点から見ますと、こちらから承っていく1つの方法だとしますよね。今回対象となる方がやはり喜びの思いを持ってこの制度を利用されると思いますけれども、そうした方々にも、例えばこちらから
アンケートとか、いろいろな形を使いながら利用されている方々をこちらも掌握できる部分がありますから、そういう方々に伺っていくような対策も含めて相談機能を充実していただきたいと思います。これは要望しておきます。
それで、本質問において、結びに副市長にお伺いしたいと思いますが、本市は子育てしやすいまちナンバーワンを目指すということで今取り組まれております。そうした中にありまして、今回の寡婦(夫)の控除みなし適用という部分は、今まで願ってもなかったそういうものに対して、現状をしっかりと捉えて今回推進をされるというところでは、まさに子育てしやすいまちナンバーワンに向けて非常に有効な一手だと思うんです。今、相談機能等の充実ということでお話しいただきましたけれども、今後子育てしやすいまちナンバーワンを目指して、こうした声をしっかりと承って頑張っていかれるという副市長の決意を伺って、終わりたいと思います。
55 ◎村松満副市長 子育てしやすいまちづくりということでございますが、全く私どももそういう思いで進めているわけですけれども、今のところ、子育ての関係については私どもは待機児童の解消を第一に考えているわけでありますが、しかし、今議論になっている
ひとり親家庭における子育ての状況、そういった貧困も絡みまして、なかなか難しい状況があるということも我々承知いたしております。そのためには、やはりそういうニーズといいますか、実態といいますか、そういったものを市役所側もしっかりと把握をしないといけないということがございますので、まずそういう把握をするためにも現在
子ども家庭支援センターがございまして、そういったものを中心に、これから市民の皆様方と力を合わせてしっかりと子育てしやすいまちづくりを進めていきたいと考えております。
56 ◎
陣内泰子委員 引き続き質問をいたします。日弁連の要望書は総務大臣、それから東京都知事、そして
八王子市をはじめとした幾つかの自治体の長宛てに出されているもので、それが1月11日ということです。そしてまた
八王子市においては、先ほどの御説明にもあったように、NPO、また、個人の方のお名前で市長宛ての要望書が2月26日に出ております。そしてまた先日、議会宛てですけれども、陳情という形で、この間、日弁連の要望書が出されたことを受けて、新聞等にもこのみなし
寡婦控除の取り扱いについての記事が掲載される、そういう中で御本人たちも声をきちんと上げられる、少しそういうふうになってきたという状況かと思います。そういう中で、
八王子市としてもいち早くこの課題に向けて、今回この適用に踏み切っていただいた、それを実施する運びになってということを、やはり多くのそういう直接的な声も含めて、届いて、聞いていただけたということを評価をしたいと思います。
そういう中で、新聞等の記事にもありますように、ひとり親という中で離婚シングルなのか、非婚シングルなのか、そういうことが御当人もなかなか言えないというような記事もありました。そういうことを踏まえるならば、今後の課題として、相談機能の充実ということもありましたけれども、御当人からの声もグループの中でもなかなか言えるような状況でもないというかなり困難な状況にあるということもぜひ御理解いただいて、今後の施策の展開に進めていただきたいと思っています。
それで、日弁連の要望書は非婚か離婚かということにおいて大きな不利益をこうむっている、非婚の母を合理的な理由もなく差別することに今の状況が当たっているということを強く訴えていますので、その点も踏まえて今後の展開にしていっていただきたいと思います。
それで、今後のことについてなんですけれども、今も幾つか出ておりました中で、今回は
保育料と幼稚園の就園奨励金、市営住宅の家賃に踏み切っていただいたことも大きな第一歩かと評価をしているところなんですが、何でもかんでもやるわけにはいかないというようなお話もありましたけれども、特に今部長がおっしゃったように、就労支援が重要だというお話もありました。そういう就労支援にかかわる市の裁量としてできるもので、より効果があり、また、その支援のニーズがある課題として、母子
自立支援給付金の、看護師とか介護福祉士とかそういう資格を取って安定した職につくための支援が行われている制度があるんですが、それを見た場合に、それも給付金が違うんですよね。そのことは多分御存じだと思うんですが、特に就労支援などに対するサポートも未婚と非婚で月額が違っているというところがあるんですけれども、そのあたりは検討されたかどうか。ぜひそういうことを、今すぐでなくてもいいんですけれども、その点は就労の問題としてとても大きな課題かと思うんですが、どうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
57 ◎
橋本こども家庭部主幹 委員の言われるとおり、
母子家庭高等技能訓練促進費は、就職の際に有利な国家資格の習得のために養成機関に通う場合に、訓練促進費として支給して経済的な支援を行うということであります。現時点では支給対象者、今支給している方々は34人おります。そのうち未婚の母子の方は1人おりますが、たまたま非課税世帯なので直接の影響はない状況であります。おっしゃるとおりに、みなし適用することによりましてもしその方が非課税の扱いになれば、住民税が課税の方と非課税の方で月額の給付金の額が違いますので、そういう点では影響があるんですけれども、現時点では直接影響のある方はいない状況であります。
今後、影響を受ける人が出てくる可能性は当然あるわけなんですが、これは先ほども申し上げたとおり、
所得税や所得額を要件とする市の
サービスが非常に大きくある中で、今回のみなし適用は見本の母子の生活という視点で、
保育料あるいは幼稚園、市営住宅家賃、その3つに絞って実施しようとするものでありますので、現時点ではそれ以外で今御指摘のいただいた給付金についての適用は考えておりません。
58 ◎
陣内泰子委員 これは、今そういう方がいらっしゃる。でも非課税だったのでみなしをするしないにかかわらず直接の影響はないということでした。でも、おっしゃるように、本当に今後そういう方がおいでになることも十分考えられます。これ、すごく大きいんですよね。市町村民税の非課税世帯は月額10万円出るんですけれども、課税世帯の方は7万500円なんです。それで2年間ですかね。それから看護師だと3年になるわけで、その間、月々3万円ずつ違うものによって、せっかく資格を取って、そして職を得て、今後の生活をより安定した状態にしたいという思いで、当然大変な中、こういう技能訓練の制度を利用するということなんですよね。そしてまた、月額だけじゃなくて終わった後に一時金で就職の準備金みたいな奨励金も出て、これも半分しかないという、本当に差別というか、日弁連が言うように合理的差別をする、こうやって差をつける、非婚の方に対して合理的差別はないということを踏まえるならば、特にこの点は大きな、すぐ次に早急にぜひ取り組んでいただきたい課題でもあると思います。それについて、部長、先ほどやっぱり就労支援はとても大切だとおっしゃっていましたけれども、いかがでしょうか。
59 ◎
峯尾こども家庭部長 やはり就労は一番大事な部分だろうと思っておりますし、私ども、母子
自立支援によりまして
自立支援プログラムの策定等を行って支援しているところでもございますし、ここで改めてハローワークと連携しまして、さらにそういった機能を強化していきたいと考えているところでございます。
今の給付金の件でございますけれども、やはり課長からの答弁の繰り返しにもなりますが、今回、もちろん日弁連の要望書、日弁連は司法の一翼を担うところですから、それはやっぱり尊重はしたいとは思います。ただ、今回のみなしの適用でもって非婚の母子がこうむっているような不利益を全て解決しようといったことではなくて、やはり生活していく上で一番欠かせないものに絞りまして、住居とそれから保育に焦点を当てた対応でございます。やはり全ての制度となりますと、いろいろな意見もあると思っておりますし、根本的な解決となりますと、税の問題としまして国のほうでいろいろな議論を踏まえて解決すべき問題だろうと思っております。今回の取り組みは26市初の取り組みでございますので、私どもですと、手前みそになりますけれども、大きく一歩前進したと思っておりますけれども、本市の取り組み、そして本市に続く自治体の動きが国の動きに影響を与えていくことを期待したいと思っております。
60 ◎
陣内泰子委員 私も別にあれもこれもやってほしいと言っているわけではありません。本当にそういう意味では、今回の適用に関しても大変評価をしているという中で、やはりこの選定をした、こういう制度をつくった理由が、本当にいみじくも生活をしていく上で、特に
子どもを育てながら生活をしていく上で影響が多い、その生活をより安定的な状況にできるような支援として機能しているということであるならば、やはりぜひこの就労の問題、特に高等技能促進費に関しては大きな差もありますし、影響もとてもある部分でありますので、
子どもをかかえるひとり親、非婚シングルマザーの生活がより安定的になる制度なわけですから、そこをぜひ次の課題として検討していただきたいと思います。
これの問題の根本的な解決は、何度も繰り返されているように、部長も副市長もおっしゃるように、国側の問題、
所得税法の大きな制度上の問題があって、そこを変えていくことがさらなる大きな前進にもなるとは思っています。それは行政の担当者の方も重々御承知かと思うんですけれども、新宿の区議会から国に対して制度の改正、制度を改めるようにということを検討するようにというような意見書も出ています。それは今幾つかの議会、立川の議会などでも同じように国及び政府に対して税法の
寡婦控除制度を改定し、婚姻歴の有無、男女にかかわらず、税法上の寡婦として控除の適用を求めますという意見書等が採択されているわけなんですけれども、副市長も国側でやる必要があることを重々御認識という、先ほどの御答弁もありました、市がこういう取り組みをする、その次にやはり市としても国に対して、国の制度が変わるのを指をくわえて待っているのではなく、積極的に変えてほしい。そうすることによって市の施策がより前進して展開をするということが見えているわけですので、そういう意見書、また、要望等を、市長会を通してでも構いませんけれども、行政としても出していただきたいと思いますが、それについての副市長の御意見、御判断はいかがでしょうか。
61 ◎村松満副市長 今回の措置につきましては、個別具体に日弁連から私どもに要請が寄せられた。それに対して
子どもの状況、保育の状況、そういったものを考えて、地方自治体としてやはりできることはやっておかなければいけない、言ってみれば緊急避難的な意味もあったと私は考えております。したがって、税法上の
寡婦控除をやめるべきだとか存続すべきだという議論については既に国会で何回か議論されたと伺っていますし、まさにそこについての意見を私ども自身が今申し上げる段階ではなかろうと考えております。したがって、それは国でしっかりと議論されるべきだと。そこで国民の共通認識をしっかりとはかった上で
寡婦控除の存続について考えると。それを踏まえて私ども自治体はさまざまな制度をつくり上げていくわけですから、それに従って運営をしていく。そうでないと、かなり混乱をする可能性があります。地方自治体が独自にこれはおかしいですよということを個別具体に話をしていくというより、むしろ今お話がございましたが、市長会とかそういった団体もございますが、一
八王子市だけというよりも、やはりそこのところは議会なり、あるいは国民の皆さんなり、そういったものの議論がある程度高まってこないと、国のほうの議論には結びついていかないのかなという感じがしております。
したがって、今時点で私どもとして国に対してこういう形で改正しなさいというような、してほしいという要請を私自身が明快にお答えすることはできませんので、御了承いただきたいと思います。
62 ◎
陣内泰子委員 八王子市は、今まさに地方自治の時代、そして
八王子市は中核市になって独自の政策も含めながら、やっぱり自治体としての力をさらにアップしていこうという気概で今進めているわけですよね。それがどういうふうになっていくのか、それは別問題として、そういう方向をもって今やっているという中で、今のような副市長の御答弁を聞くのはちょっとあれと思うところであります。
本当に、これは
八王子市がこういう今の状況、非婚シングルマザーの状況をやはり何とかしなければならないという形で、そして
子どもにとってどういう状況であっても、
子どもにとっての差別はあってはならないという思いの中で、制度化、今度取り組んで、不平等をなくすために対応をするという形で今回
制度設計されたことを考えるならば、ぜひそういう中でハードルとなっている、枠となっている国の制度そのものに対しても、市として独自にきちんと意見を述べていくということは、ぜひ内部での検討も含めてやっていっていただきたい。これは要望です。
そういう中で、今回のこの
制度設計に関しては本当に評価をすると同時に、また、何のためにみなし適用の制度を設計したのかという原点に帰りながら、
子どもに対する差別、不平等、また、経済的な不利益にならないように、そしてひとり親の人たちがより自立していく上、また、その努力に対して差別がないように取り扱って、幾つかの今後の
制度設計の展開にしていっていただきたいと思います。
それと、もう1点。
所得税法の問題は国の問題なんですけれども、今回、特に住宅は大きいという形で市営住宅の、家賃への適用が
制度設計がされたわけなんですが、都営住宅に入っていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。これは都営住宅となると都の問題で、もちろん日弁連からも都に対しての住宅等へのみなし控除を適用するようにという要望書は出ていて、今東京都の状況がどのようになっているか定かではありませんけれども、やはり国に対してもぜひやっていただきたいと同様に、都に対してもこの都営住宅の家賃へのみなし適用について要望なり、都と協議をする、そういう働きかけをすることが必要かと思いますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
63 ◎
橋本こども家庭部主幹 市営住宅の関係で、明日の都市環境
委員会で住宅対策課から報告することになっておりまして、都営住宅についても住宅対策課が東京都とは連絡をとっているとは聞いておりますので、それのほうで適切に調整は図ることになろうかと思います。
64 ◎
山越拓児委員 私からも何点かお伺いをしたいと思います。先ほど陣内委員の発言でも触れられた議会への陳情ということで、非婚シングルマザーへの
寡婦控除適用に関する陳情が提出されております。この方は市内在住の非婚シングルマザーですということで、「この春から小学生になった息子と2人、都営住宅で生活をしています。ただ、児童扶養手当の所得制限をわずかに超えていたために児童扶養手当の対象外となりました。そのわずか数千円が非婚のシングルマザーには数十万円となって降りかかってくるのです」と。
寡婦控除を適用しての対象外と、適用されないでの対象外では大もとが全く違うのですということでるる述べられております。「離婚したシングルマザーだったら、私の所得額は間違いなく特別の寡婦に該当します。市民税も今とはかなり違う金額でしょう。6年間お世話になった保育園の
保育料も家賃も違ったことでしょう」、ここは今回救済されると思いますが、そして、「児童扶養手当の対象になり、JRの通勤定期の割引が受けられ、水道料金の減免も受けられ、ごみ袋も支給してもらえ、体調が悪くなれば医療証を持ってちゅうちょなく病院も行ける」と。こういうふうに訴えておられます。
先ほどの御説明の中で、今回の影響額のところで、非婚ひとり親数のうち、かなりの部分が既に生活保護もしくは非課税ということで影響しないけれども、35人ほどの人が児童扶養手当である対象外ということで影響しないと伺いましたが、逆に税法上の控除が受けられないことで児童扶養手当の対象外になったということではないのでしょう、その辺の説明をお願いいたします。
65 ◎
橋本こども家庭部主幹 児童扶養手当の所得制限の中では
寡婦控除という適用がもともとございませんので、そういう意味では児童扶養手当の受給に限っていえば、非婚であろうが、婚姻歴があろうがなかろうが、それは不平等な状態にはなっていないという状況であります。
66 ◎
山越拓児委員 そうすると、児童扶養手当を受けられないという所得制限にかかってしまった場合は、みなし適用であれ、税法の改正があれ、救済の対象にはならないということでしょうか。
67 ◎
橋本こども家庭部主幹 税法改正がなされればそれは別ですけれども、今回はあくまでも低所得者、その低所得者というのは児童扶養手当の受給者と対象を限定しておりますので、そういう意味で行けば、児童扶養手当の受給対象になっていない方は今回のみなし適用の対象にもならないということであります。
68 ◎
山越拓児委員 それはわかるんですけれども、だから、
寡婦控除の適用がもともと児童扶養手当の所得制限を計算するときに対象にならないよということになると、つまり、この方のようにわずか数千円でも所得制限を超えてしまったと。それはみなし適用だろうが、税法上の改正があって控除ができるようになっても変わらないということになってしまいますよね。だから、そうすると今度は児童扶養手当の支給対象をどうするかという別の議論になるということですよね。そういうことになりますと……、わかりました。
それで、先ほど副市長は国に対して市として現時点で単独で要望することにはならないというか、そういう立場を今表明できないということでしたけれども、今後、例えば今の都営住宅の問題もそうですが、さまざまな児童扶養手当受給を条件にしているものだとかも含めて、どこが壁になっているかということで、国の制度あるいは都の制度という段階がいろいろあると思うんですけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
69 ◎
橋本こども家庭部主幹 壁になっているということですけれども、やはり都の制度にしても国の制度にしても、所得あるいは
所得税額を要件にしている
サービスが多々ございますので、そういった意味でいけば、
寡婦控除自体が壁になっているということなのかもしれませんけれども……。
70 ◎
山越拓児委員 私の質問が悪かったです。いずれにしても焦点になっているのが
寡婦控除適用に関するものなので、議会としてもこれに対応できるように努力をしていきたいと思いますので、それで、最後に確認なんですけれども、今回、
保育料と幼稚園、それから市営住宅ということなんですが、学童保育ですとか、あるいは就学援助になると今度は所管が文教になってしまうんですけれども、こうした点については、もともと
寡婦控除の適用との関係で影響があるのかないのかということについても確認をさせていただきたいと思います。
71 ◎小澤
子どもの
しあわせ課長 今の就学援助の関係は、
寡婦控除は関係していないです。算定の中に
寡婦控除は入っていないです。それと学童のお話をいただきましたが、学童についても
寡婦控除の影響は受けていないです。
72 ◎
村松徹委員長 ほかに御発言がなければ、進行します。
次に、
子ども意見発表会の実施について、市側から報告願います。
73 ◎新堀児童青少年課長 それでは、
子ども意見発表会の実施について、お手元の資料に基づき、御説明いたします。
第1に目的でございますが、より多くの
子どもたちに身近な地域で、
子どもすこやか宣言の趣旨にのっとりまして、意見表明機会を提供するため、平成24年度までの「
子どもミーティング」の名称を「
子ども意見発表会」と改め、市内10ヵ所の児童館で実施するというものでございます。この活動を学生と地域の大人がサポートすることで、
子どもたちの自主性と協調性を高め、個性豊かな成長を図るとともに、
子どもたちの自由な意見・提言をまちづくりへ生かしていくというものでございます。
次に第2、具体的な実施内容でございますが、小学校5年生から最大18歳までを可能とします幅広い年齢で構成する
子ども企画
委員会を設けまして、その中で
子どもたち自身が企画した
アンケートを各児童館で実施いたします。
アンケート調査には学生リーダーが参画し、
子どもたちの自主性を十分発揮できるように、聞く側、答える側、双方の
子どもたちをサポートいたします。そうすることで、地域で暮らすさまざまな
子どもたちの意見を広く吸い上げるとともに、
子どもたちが多様な意見を理解し、尊重する協調性を養う機会といたします。
アンケート調査結果をもとに、各児童館でさまざまな学齢の
子どもたちと意見交換を行います「
子ども意見発表会」を地域住民や関係機関と連携・協力し実施することで、地域で
子どもをはぐくむ意識の醸成を図ります。
本事業の取り組みにつきまして、市民への周知の機会として、本年度は
八王子みなみ野地域で児童館のイベントを開き、遊びコーナーや工作コーナーなど
子どもたちが体験活動できる場を設定し、多くの親子が集う中で意見発表やパネル展示を行います。
第3に効果と影響ですが、前にも申し上げましたが、
子ども企画
委員会を中心とする、
子どもの手による一連の取り組みにより、
子どもの自主性、協調性が養われます。
参加者について、各児童館で実施をすることで、より多くの
子どもたちに意見表明の機会が得られるのではと考えております。
児童館の持つ地域住民や関係機関・団体とのネットワークを活用することで、より効果的に地域で
子どもを育てる意識の醸成が図られると考えております。
学生リーダーの参画は、今後、親となるべき次世代にとって、
子どもへの理解を深めるよい機会となり、学生の大人としての成長が期待できると考えております。
最後に今後の予定ですが、昨年度の
子どもミーティングは夏休みの8月26日に実施いたしましたが、今年度は来月6月1日の広報で学生リーダーを公募し、6月中旬から10月にかけて
アンケート調査、12月から1月にかけて各児童館で
子ども意見発表会を開催します。最後に、来年3月21日の春分の日に由井市民センターみなみ野分館で児童館祭りを兼ねた市民への報告イベントを行います。実施に当たりましてはまた御案内をいたしますので、よろしくお願いいたします。
74 ◎
村松徹委員長 市側の報告は終わりました。御質問はありませんか。
75 ◎西本和也委員 時間もかなり来ておりますので、私から手短に質問させていただきたいと思います。
今回、
子どもミーティングから
子ども意見発表会と名称を変えて新しくスタートされるということで、名前を変えることによって、どのように具体的に変わっていくのかというのを、こちらでも少し記載されておりますけれども、そういう意図というか、確かにしゃべってもらう、話をしてもらう、意見を発表してもらうということを表に出された背景などというのをお聞かせいただきたいと思います。
76 ◎新堀児童青少年課長 昨年までの
子どもミーティングは、本番の8月26日の前に2回ほど会を開いております。募集に当たっては広報で公募して、学校にもチラシをまきながら行っておりましたけれども、応募者を探すのに苦労したという現実、実情がございます。それから、テーマをある程度絞りまして、それに従って
子どもたちの意見を言っていただくということでございましたけれども、今回は
アンケート形式を使うことで、より多くの
子どもたちの意見をまず集約していくと。それから各児童館である程度長期間にわたって学生がサポートしていくということで、
子どもたちの心のうちといいますか、なかなか意見を自分で言えないような
子どもたちの声も、大人がサポートする中で拾っていくと。そういう取り組みに変えていきたいと考えたところでございます。
77 ◎西本和也委員 よくわかりました。これまでも
子どもミーティングが行われましたという報告などの写真を見ますと、
子どもたちが集合して、非常に生き生きと笑顔で写っていて、この
子どもミーティング自体が楽しかったなということがよくわかる写真なんですね。そこからすると、
子ども意見発表会に変えることによって、その
子どもたちの生き生きとした笑顔がさらに生き生きとした笑顔になるような会にぜひともしていただきたいと思います。
私、これは要望なんですけれども、今回それぞれの地域10ヵ所で行っていくということで、恐らく地域特性の
アンケートだとか、そういう話がいろいろと出てくるかと思うんですが、1回来たお子さんたちが継続して次の年も来る、またその次の年も行きたいと思ってもらえるような、毎回違う、それもありかもしれないんですが、何人か必ず前のこともよく知っている、その前のこともよく知っているというような継続した意見交換会につくっていっていただきたいなと思っております。
特に、次の世代を担っていく青年、また、少年、児童、この世代を育成していくことが本市にとっての大きな財産になっていきますし、ここを集中してしっかりと育てていくんだという意気込みを示せる一番絶好の機会だと思っております。
私もこれまで一般質問などで子育て支援条例などの制定をぜひともお願いしますというようなこと、また、必要だということを訴えてまいりました。そういうところからしても、常に私も
子どもの育成ということを念頭に置きながらこの2年間やってきたところでございますので、これについては私も、恐らく次の
厚生委員会には私いないかもしれないものですからこの話をしているんですけれども、この
厚生委員会に所属されている所管の皆様におかれましては、本当に日ごろから、夜、夜中までずっと仕事をなさっている方、市庁舎においてもずっと電気をつけて仕事を夜遅くまでされているということに対して、心から敬意を表する思いでおります。ですので、当然、老人施策のことも大事なんですけれども、次の世代を担う
子どもの育成に向けて、これは最後、部長の御決意をお聞かせいただきたいと思うんですが、今回の
子ども意見発表会の実施に向けての意気込みというか、部長の御決意をお聞かせいただいて、私の質問といたします。
78 ◎
峯尾こども家庭部長 やはり、より多くの
子どもに参加してもらって、より多くの
子どもたちの意見を拾っていきたいと。まずこんな思いで今回やり方を変えてみました。
子どもミーティングにつきましても、特定のテーマで、
子どももいろいろな発見があって、今、委員がおっしゃいましたように、本当に笑顔いっぱいで、報告書にさせていただきましたけれども、やはり
子どもたちに楽しんでもらうというのが、これは当然のことなんですけれども、今度2年後に新しい
子ども育成計画を策定していく時期になると思っております。そうした時期に当たりまして、こういったなるべく多くの
子どもが参加する機会を設けまして、できるだけ多くの
子どもたちの意見を計画のほうにも意見表明権の実現というような形で盛り込んでいきたいと。こんな思いで今回こういう形で変更したところでございます。
79 ◎
安藤修三委員 このような
子ども意見発表会ということで、私の
子どものころもこういったものがあったら絶対参加していただろうなと思っているんですけれども、二、三お伺いしたいんですが、この目的の後段に「個性豊かな成長を図るとともに、その自由な意見・提言をまちづくりへ生かしていく」と書いてあるんですけれども、意見が出ますよね、そこでそれをまちづくりへ生かしていくと書いていますので、どのような方法でそういった
子どもたちの意見を、どの程度生かしていくのかというのを、想定されているのであれば、この場でお聞かせ願いたいんですけれども。
80 ◎新堀児童青少年課長
子どもたちの声を拾うということは、先ほどもお話ししましたけれども、
アンケートと、それから
アンケートを集約した中でまとめを各児童館ごとである程度行います。そのときに、その児童館の特殊性、地域の特性とかかかわった人たちの中で多少違いが出てくる意見があるのかなと思います。そこの点について、もう少し調査をしたりとか、外に出てフィールドワークを行ったりとか、各児童館ごとでいろいろな取り組みが多分出てくるんだろうと思うんです。それを
子どもたちの意見として発表していく形になりますので、今の段階でそれを具体的にどんな形ということはあまり想定はできていないんですけれども、当然そこで出された意見が、例えばまちづくりについてもいろいろな意見が多分あると思いますので、その分野分野で得られたものを分類して、次回の
子ども育成計画の策定の参考として考えていきたいと思っております。
81 ◎
峯尾こども家庭部長 参考までに申し上げますと、過去に行われました
子どもミーティング、平成21年度から申し上げますと、平成21年度の場合は環境がテーマでありました。どんな生かされ方をしたかといいますと、雨水浸透升の設置促進というような提案がありまして、市ではそれを受けとめまして、補助率のアップをしたと。こんな反映の仕方をしております。また、平成22年度では農業と食をテーマにしました。そうした中で、学校給食と
八王子市産の野菜の利用率が増加していったというような生かし方です。それから、平成23年度の場合は浅川をテーマにした中で、もっと標識をきれいにしようというような提案がございまして、それも行政に反映したと。
個別のテーマでやった場合には、こんな反映の仕方をしておりますので、今回もいろいろな
子どもの視点から、大人には気づかないいろいろな提案があると思いますので、そういったものを受けとめて、でき得るものは反映していきたいと。こんな思いでございます。
82 ◎
安藤修三委員 子どもミーティングの事例も今部長からお話しいただきまして、かなり具体的に提言をまちづくりに反映されているということで、
子どもたちにとっても、これがしっかりとモチベーションにすごくつながるんじゃないかなと思っていますけれども、そういった中で、今回は
アンケート調査をしてそのテーマを決めていくということですから、
子どもたちにどういう
アンケートをとるかも、もう決められているのかもしれませんけれども、議論が結構必要だなと思っていまして、さらにはテーマをどうやってセッティングしていくかというのが、今回初めてですから所管の腕の見せどころなのではないかなと考えておりますので、私もその点、注意深く見守っていきたいと考えております。
ということでございますが、そういったことでテーマセッティングとか、今回初めての試みですので、チャンレンジという面がかなり多いかもしれませんけれども、今回このような取り組みは総じて私は評価していますので、頑張ってしっかりやっていただきたいと思います。
83 ◎
峯尾こども家庭部長 1つ、児童館のアピールをさせていただきますけれども、今回は所管を児童館にいたしました。児童館10館ございますけれども、やっぱり児童厚生員は子どもたちへの健全な遊びの指導を通じまして、子どもたちの気持ちを引き出したり、あるいは一緒にイベントを実施したり、大変高いスキル、これは地味なんですけれどもかなり高い専門性を持っております。児童館では、例えば学校とは異なって、教師と生徒という関係も離れて、不登校児なんかが心を開いていくというケースもございます。そうした中で、児童館の役割あるいは職員のスキルを生かして今回取り組もうと思っておりますので、ぜひ期待をしていただきたいと思っております。ちょっとアピールさせていただきました。
84 ◎五間浩委員 私も何点かお伺いしたいと思います。今回、子どもの意見発表会ということで、今後推進されるということですが、私も1期目当時は、平成20年だったと記憶しますけれども、子ども議会ということでスタートされて、そのときの生徒が、
子どものしあわせ課の設置というところで、当時の市長が本当に打てば響くといいますか、この
子どものしあわせ課をつくりましょうということを、その場で答弁をされて、課長が座っていらっしゃる課の誕生にもつながったと。部長がお話しされたとおり、それ以降、私も都合のつくときはほぼ出席させていただいていると思うんですけれども、
子どもならではの政策提案、非常にすばらしいものがありまして、私も勉強させていただいているところです。
そこで、まずこの冒頭、目的のところの御説明があったわけですが、
子どもミーティングが
子ども意見発表会となりますと、いろいろな御説明いただいて承知はするんですけれども、受けるイメージとしては、例えばまずミーティングですと、市長と双方向のやり取りが1つの大きな特色だったと思うんです。意見発表会というと何かワンウエイになるのかなというちょっとしたイメージにどうしても思ってしまうんですが、これは意見発表会ということですけれども、市側や市長も来られて、いわゆるキャッチボールをして、これまでの運営と変わらないということでよろしいんでしょうか。
85 ◎新堀児童青少年課長 最後の3月21日に行いますイベントにおいては、市長、教育長をお呼びして、その前で
子どもたち自身が企画する発表会の中で意見を表明し、それについて市長等とのやり取りというスタイルはとりたいと考えております。ただ、具体的な
子どもたちとのやり取りにつきましては、各児童館で学生ボランティアとか、あるいは地域の大人たちが密接にこれまで以上にかかわって、双方向のやり取りを
子どもたちとしていくというスタイルを基本にしていきますので、その最終仕上げといいますか、最終形では去年と同じような、市長、教育長を交えたイベントの中で取り組んでいきたいと考えております。
86 ◎五間浩委員 まさにいろいろな意見・提案の中で、市長や市側の皆さんが答弁といいますか、お答えをされるという部分、それ自体が非常に大きな体験であろうかと思いますので、ぜひよき運営と、そういう方向はこれからも堅持していただきたいと思います。
それで次ですけれども、この開催に当たっては、意見発表会を各児童館でということで開催をされるようですけれども、私ども会派の要望でもあるんですが、十分承知されておりますけれども、いわゆる中心市街地、中央部においては児童館は現在ないわけですが、この中央部地域の
子どもたちはどこの児童館に行かれるんでしょうか。
87 ◎新堀児童青少年課長 特に特定をした児童館は現在のところ想定はしておりません。ただ、この取り組みにつきましては学校にも校長会等を通じましてお知らせをしていく形はとります。それから学童が全地域にございますので、そちらの協力も得ながら、
アンケートの集約などは図っていきたいと考えております。そういう中で、かかわれる
子どもたちはお近くの児童館でその
アンケートを出していただく、そこでやり取りをする機会があろうかと思いますので、そういう形をとっていきたいと思っております。
88 ◎五間浩委員 運営自体はもちろん承知をいたしますけれども、まずはやっぱり長年訴えさせていただいている中心市街地、この地域に児童館の設置ということを改めてこの場をおかりして要望させていただきたいと思います。
そしてまた、児童館といいますと、例えば私なんかがイメージするのは、北野の児童館とか、近いところはそういうところがふと思い浮かぶわけですけれども、そういったところに集まってこられるということを考えますと、交通安全等もしっかり考えていただいて、バス等、いろいろ、自転車で来られる方もいらっしゃると思いますが、そういう部分ではしっかりアクセスが至便な場所で、柔軟にお考えいただきたいと、これもあわせて要望しておきたいと思います。
そして、最後にいたしますが、今、他の委員からもお話ありましたけれども、意見提案をされた生徒が、自分もこれを続けながら、できたら学生として支援する側で、大きくなっても自分はこの場所に来たいというようなことを幾人もの生徒がおっしゃっていまして、私も非常に感銘を受けました。そういう中で、この学生リーダーの参画という部分でも、非常に学園都市の特徴をしっかり捉えたすばらしい取り組みだと思いますが、学生リーダーの方のリピートといいますか、続けていらっしゃる方がおられるのか。そして、どういう方がこちらに希望されているのか。このあたりを教えていただきたいと思います。
89 ◎新堀児童青少年課長 児童館自体、学生のボランティアの受け入れを頻繁に毎年行っております。実習の形でも行っておりますけれども、当然学生ボランティア、こういうリーダーの役割を果たしていらっしゃる方と太いつながりがございます。そういう中では、やはりリピーターで参加していただいている方も多くございます。それから大学とのいろいろなサークル等のつながりもありますので、そちらのほうからまた次を担う学生リーダーにぜひ参加していただくようにお願いしていきたいと考えております。
90 ◎五間浩委員 私もこの
八王子市でお世話になった学生の1人として、この春は私の同級生の
子どもが
八王子市の大学に入学されるという、入学30年という時節を非常に感じているところですけれども、学生の参画を本市の福祉政策、いろいろな展開の中で学生の絡みが出てくると思うんですが、今、この議題にはなりますけれども、生活が概して苦しい学生がボランティアで参画されるわけですが、学生リーダーの皆さんへは、交通費等の実費ですとか謝礼とかいろいろな形もあるんでしょうけれども、このあたりはどういうふうに運営されているのか、お伺いいたします。
91 ◎新堀児童青少年課長 全ての場面というわけではないんですが、回数は限られますけれども、ある程度の実費相当、低い金額ですけれども支給する形はとらせていただいております。
92 ◎五間浩委員 これも端的に申し上げまして、皆さんも親の立場としてお考えいただけると思うんですけれども、
八王子市の学園都市の、そういう意味でもリーディングシティーとして、例えば学生がボランティアとして市政に参画をして、これはお金の価値に換算できないぐらいの貢献を学生はされていると思うんです。実費相当ということですが、交通費等であったり、謝礼であったり、そういうところもぜひ今後も展開の中で御検討いただければと思います。そしてまた大学で考えることなんでしょうけれども、単位との絡みとか。
子どもたちがボランティアとしてまちのために頑張って、すばらしいことなんです。学生たちにとっても、ここに書いてある、いろいろな効果をもちろん私も理解いたしますが、親の立場に立ったときに、学生リーダーの皆さんが市の中で頑張ってくださることを最大限に検証する形を、しっかり今後とも御検討いただけますように要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございます。
93 ◎
陣内泰子委員 引き続き、伺います。私は今までの説明、そして議論を聞いて、子どもミーティングが子ども意見発表会になって、御説明のような内容で実施するということが、子どもの意見表明権の醸成という点から見て、少し後ろ向きになっていくのではないかなという不安を持って聞いていたところです。今、五間委員からもありましたように、子ども議会が開かれました。そしてその後、
子どもミーティングという形で、私も何度か参加させていただいたんですけれども、
子どもの意見表明ということがこの事業を実施することの大きな柱だったのではないかなと思うんです。
子ども意見発表会に改め、市内10ヵ所の児童館で実施することで、1つの理由としても応募者があまり多くないということもあったんですけれども、そういうふうに変更する中で、今私が感じているような
子どもの意見表明権の育成、また、それの場を提供するという、これは
子どもの権利条約に基づくものになっているわけなんですが、そういう意見はなかったのか、そういう議論はなかったのか。そのあたりをお伺いします。
94 ◎新堀児童青少年課長 委員がおっしゃる御懸念がある方も一方ではあると思うんですけれども、
子どもの意見というのは恐らくさまざまなレベルのものがあるんだろうなと思っております。今までの
子ども会議あるいは
子どもミーティング等で、ある程度テーマを絞った中でやってきた議論も当然あるし、それが割と政策的なもの、かなり高いレベルというんですか、市政への提言とある程度なるような、そういう議論もあるんだろうとまさしく思います。
これまで参加してきたお子さんたちを見ますと、生徒会とかいろいろな、かなり優秀なお子さんたちが多かったという現状もあります。一方で、それで全てのお子さんの意見が拾えているのかという思いもある中で、児童館はいろいろなお子さんが日々遊びにいらっしゃっている中で、中には大人とのやり取りがうまくできない、あるいは
子ども同士でも意見を伝えられない子も現実にいるのもあります。そういう子たちの声も何とか拾っていきたいというのが、やっぱり今回少しやり方を変えた趣旨でございます。それを
アンケートという形で幅広く集め、それから
アンケートにも答えられないようなお子さんも中にはいる中では、学生等の力を借りて、密接にやり取りをする中で、本当はどう思っているのかとか、その辺の気持ちも表現させてやる。まさにそれも意見表明の一例になるのではないかと考えた次第でございます。
ですので、私どもとしては決して後ろ向きではなく、さらに一歩進めた今回の意見表明への取り組みにつながるんだろうなと考えて、今回こういう形で実施させていただくものでございます。
95 ◎
陣内泰子委員 今の御説明を聞いて、裾野を広げるというようなことなのかなと思いました。それはそれで当然必要なことなんですよね。児童館のスキルや児童館の活動を紹介しながら、それをより多くの人にわかっていただくことも目的の中にあるということなんですが、今御説明にあったこと、また、今回実施内容になっているようなことというのは、基本的には児童館活動の中で日常的にある意味やられていることなのかなと感じています。それをよりサポートするというふうに今回なったということに関しては、それは1つの別の視点での重要性というふうにはわかりました。
ただ、もう一方、そうやって裾野を広げ、日常的な
子どもの意見の表明、その力をはぐくんでいくという活動と同時に、今までやってきた
子ども議会なり、
子どもミーティングという形で、大人に向かってしっかりと
子どもの意見を表明していく、その場の提供ということも、私はやはり同時に必要なのではないかなと思います。今回、
子どもミーティングを
子ども意見発表会に改めてということになっていますけれども、この実施状況を見ながら、今後の課題としてやっぱりそうやって裾野を広げると同時に、大人に対してもきちんと意見を表明し、具体的な政策が社会で変わっていくんだという実感を
子どもたちが持てる機会をあわせて用意していただきたいと、これは要望ですが、そういう懸念を持っているということと、今回の実施を踏まえて、次の課題としても今私が要望させていただいたようなことも検討として考えていただきたいと思って、意見とします。
96 ◎
村松徹委員長 ほかに御発言がなければ、進行します。
最後に一言御挨拶を申し上げます。
本日で今期の最後の
厚生委員会となりました。委員の皆様、また、村松副市長はじめ所管の皆様、これまでの御質疑、感謝申し上げます。また、今期最後のこの
委員会で東京都内初の
寡婦控除のみなし適用が報告に上がったというのは、この
委員会としても大変いい締めくくりができたのではないかなと思っております。
今期は、私も振り返りますと、市民からの請願に基づいてこの
委員会で障害者のある人もない人も共に安心して暮らせる
八王子づくり条例が平成23年12月に議決、そして、平成24年4月、去年の4月施行ということで、画期的な条例制定がなされまして、いまだに思い浮かべますけれども、この
委員会室では入り切らない傍聴者の方が、隣の控え室で傍聴されていた。そして、手話通訳でありますとか要約筆記という、こうしたものも入るという1つの歴史を築いた今回の
委員会運営であったのではないかなと思っています。
また、今回、懇談会対応を随分行いまして、確認しましたら8団体と計11回の懇談会を行いました。初めてやったのが歯科医師会、薬剤師会、それから獣医師会でありますとか、私立幼稚園協会、また、民生児童委員協議会という、いろいろな現場の方たちの声を伺いまして、本当に委員の皆様の賛同でこういう場を持てまして、従来よりも活発な
委員会活動になったのではないかなと思っております。
また、今回初めて私も行かせていただきましたが、市内視察も、児童相談所のほか、少年鑑別所、多摩少年院と3日間で6ヵ所を見ることもできまして、本当に委員の皆様は大変な活動量であったのではないかなと思っている次第です。本当にありがとうございました。
また、今回医師会との懇談会の中で、予防接種の相互乗り入れを南多摩医療圏の中でぜひやってほしいという要望がありましたので、本年3月の
委員会の際に、これをこちらから議案として委員側からかけさせていただいて審査も行わせていただいたというのも大事な機会だったなと思っているところでございます。
5月16日、民生児童委員協議会の懇談会の際に、ぎりぎりになりましたのでここの場では正式な審査とはなりませんでしたけれども、佐々木代表会長から要望が1点ありまして、地域福祉の拠点を、ぜひ多くのコアをつくってほしいという御要望がありました。やっぱり地域福祉の事務所にそういう機能を持たせてもらいたいということが、今の民生委員の結構重要な要望であったということを我々も受けとめておりまして、これは最後になりますけれども、ぜひ所管でも前向きな検討をしていただければなと、委員長の私からお訴えをさせていただきたいと思う次第でございます。
最後になりますけれども、この2年間、
委員会での質疑の内容、大変重要な質疑となってまいりましたし、膨大な時間になりましたけれども、所管の皆様におきましては前向きに受けとめてもらいまして、実のある議論であったというふうに、花が開くように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
本当にありがとうございました。
次に、副委員長から挨拶をお願いします。
97 ◎鈴木基司副委員長 2年間、副委員長を仰せつかりました鈴木基司でございます。
委員長を補佐するという立場の中で取り組むことができたかといえば、初めてかかわらせていただきました厚生事業でございましたので、本当に委員長に引っ張られ、そしてまた、委員の皆様にいろいろ御理解いただきまして、スムーズな審査をさせていただきました。また、副市長をはじめ職員の皆様にもいろいろ御協力をいただきまして、本当にありがとうございました。
これからどのような展開になっていくのか、今、委員長からお話がございましたとおり、いろいろな意味の中でこの厚生事業は影響が大きいものがございますので、皆様のお力をまだおかりしながら、職員の皆様にもいろいろとお考えをいただきながら進めていきたいと思いますので、私がどれぐらいできたかというのは、私の中では本当に皆様の御協力のおかげで何とか務めてこれたということが言えると思います。
本当にありがとうございました。
98 ◎
村松徹委員長 以上をもちまして、
厚生委員会を散会します。
〔午後零時01分散会〕
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